春の風に 胸ときめかせ
二人で走った あの花畠
二人
躍る
雪と
あの輝きよ
あの一杯に 溢れる夢よ
大人になるには 必要ないと
捨ててしまった あの純朴さ
今日アルバムを 開いて見附けた 小さな
幼き日々の 我が親友は
セピアの色で 今も微笑む
出典:1994年1月発行「おあしす」。正字正仮名に変更、日本語のリズムが変なので大幅に加筆修正(2003/09/01)。
解説(2003/09/01):元々はWindows3.1のペイントブラシで描き、附属の簡易ワープロソフト「ライト」のファイルとして仕上げたもの。当時はスキャナが無かつたのでサランラップスキャンしてゐた。
絵のあまり得意でなかった私は小学時代、周りの女の子がりぼんキャラをとても上手に描くのが非常にうらやましくて、「あゝいふ絵が描ければ!」と、ずつと憧れてゐた。しかしながら日本男児の悲しい現実、少女漫画に触れる機会がなかなか無くて、その夢はずつと実現しなかつた。
しかし、高専の学生時代の中頃から、やうやく少しづつではあるが、夢が叶ひ始めた。いはゆる「目の中にお星様」系からチッチとサリーの様な古典的な作品まで、いろんな少女漫画に触れる機会が少しづつ開け始めたのである。この作品はその極初期の実験的作品として仕上げたもの。今思ふと、詩が付いてゐるのは,みつはしちかこ著「小さな恋のものがたり」の影響によるものが大きいかもしれない。